シャルトリューズ
私が大学生だった頃
同じクラスの子と一緒に街にでかけるようになってね

彼女は不思議なひとだった
色が白くて
髪は長くて光が当たるとぴかぴか金色みたいな色で
あんまり長い髪がきれいだから
髪きれいだねってほめると
<みんなそういうからちょっとうんざりしてるんだ>
って意外なことを言う

彼女は独特の世界を持っていて
乗馬をしてみたり、写真部にはいってみたり
聴いている音楽もシャンソンだったり
お茶に、というと渋谷Au temps Jadis
109でやってたシャガールの絵画展に行くとか
ゴダールの映画を見るとか
フランス語の単語がぽろぽろ出て来たりとか
銀座のラステラで何か飲もうとか
田舎者の私はいつも目を丸くして彼女についていってた

その彼女が好きだったお酒がシャルトリューズ
やぎのチーズやオリーブと一緒に
とびきり美人なわけではないんだけど
とびきりかっこよくて

彼女はどれだけ飲んでも酔っぱらった様子を見せることもなく
酔っぱらってけらけら笑っている女とそれに近づく男には目もくれず
それでも私は酔っぱらってけらけら笑って男と知り合ったりしたのだけど
そんな私が今そんな風に知り合った男にろくなやつがいなかったと思い出すから
そういえば彼女の周りにはなんとなく大物の雰囲気を漂わせる男が多かったと思い出すから

もう大学を卒業して10年以上経って
忙しさにかまけて彼女との連絡が途切れてしまった
数年前に図書館でばったり会ったが最後
どうしているんだろう

彼女が私の人生のキーパーソンであったことを今更気づかされる

今日ね
シャルトリューズ Chartreuse を訪ねてきた
彼女のことずっと考えてた

a0008516_517731.jpg


アヌシーから車で2時間くらい
Chamberyを過ぎて
こんな山に向かってひたすら走る

a0008516_5172859.jpg


昔シャルトリューズを作っていた修道院は山の中の深い谷の奥にあった
今でも観光客は入れないらしくて
博物館(写真)が修道院の2キロ手前に作られているのだけど
季節外れで入れなかった

a0008516_5322792.jpg


シャルトリューズって小さな村なのかと思ってたけど
いくつもの山や谷や川やいくつもの小さな村を含めた大きな地域で
車で見て回るのに一日かかった

私も今では普通に乗馬をしたり
シャンソンを聴いたり
シャルトリューズをヤギのチーズやオリーブと一緒にロックで飲んだり
酔っぱらってけらけら笑うこともなくなって
ちょっとフランス語をかじってみたりしているけど
彼女がいなかったらこんな今の私はなかっただろうと思う
10数年前の彼女のこと、やっぱりすごいと思う
[PR]
by ninotika | 2006-12-03 05:36 | THINKING


<< 結論:フランスのパン 髪を切りたい!!! >>